ごみのない砂浜が“最高のピッチ”。スポーツが教えてくれる環境の大切さ
2025年8月31日(日)、千葉市の高円宮記念JFA夢フィールドで開催された、新しいスタイルの環境アクションイベント「PLOGGING MAKUHARI PLUS+ 2025」。
ごみ拾いとランニングを組み合わせた「プロギング」に、砂浜で行う「ビーチサッカー」を加えた、初めての試みです。会場にはサッカーファンをはじめ多くの参加者が集まり、元サッカー日本代表の 北澤豪さん、ビーチサッカー日本代表経験選手の 赤熊卓弥選手・古里健選手(レーヴェ横浜)、茂怜羅オズ選手・上里琢文選手(東京ヴェルディBS) ら豪華ゲストと共に汗を流しました。
ラジオ体操から始まる一体感
イベントの幕開けは、フリーアナウンサー 泉水はる佳さん のMCで行ったラジオ体操。子どもから大人まで一緒に身体を伸ばすと、会場には自然と笑顔が広がりました。世代を超えて心を一つにできる、温かなスタートとなりました。
スポGOMI形式のプロギングで60kg超のごみを回収
その後はチームに分かれて、スポGOMIのルールでプロギングを実施。走りながらごみを拾い、量や種類に応じてポイントを競います。
炎天下の中、参加者たちは一斉に走り出し、海岸や路地に落ちているペットボトルやビニール袋、缶や瓶を次々と回収。
わずか40分で 合計60.8kg(燃えるごみ41.6kg、ペットボトル10kg、ビン・缶7kg)を集める成果となりました。
注目を集めたのは、ゲスト選手が結成した「北澤ジャパン」。選手ならではの体力とリーチを活かし、チームだけで 14.3kg を回収し、断トツの成績を残しました。
ビーチサッカーが教えてくれる“きれいな砂浜”の価値
続いての舞台は、ビーチサッカー専用ピッチ「ピッチカリオカ」。
このコートは常にごみの混ざらない砂を補充して管理されています。なぜなら、ごみが混じった砂浜では足を切るなどの危険があり、安全にプレーできないからです。
普段からサッカーに親しむ子どもたちも、自らごみを拾ったあとにきれいなピッチでプレーすることで、「環境がなければスポーツは成り立たない」ということを身体で実感しました。
日本サッカー協会の今井さんが用意したコンテンツでは、ドリブルリレーやコーン当て競争など、一見簡単そうなゲームも砂の上では難易度が跳ね上がり、参加者たちは苦戦しながらも大きな歓声をあげていました。
クライマックスはエキシビションマッチ
イベントの最後は、ゲスト選手たちが結成した「ドリームチーム」とのエキシビションマッチ。
北澤さんや選手たちが繰り出す華麗なテクニックに観客は大興奮。
オーバーヘッドシュートが決まった瞬間には、会場全体が大きなどよめきに包まれました。
挑戦した子どもたちは必死にゴールを狙い、得点が決まった瞬間には全身で喜びを表現。プロ選手と同じピッチで戦った経験は、きっと一生の宝物になったはずです。
レーヴェ横浜 古里健選手からのメッセージ
「今回の活動で、30分間のゴミ拾いだけでは到底片付かない量のゴミを海辺で目の当たりにし、大きな衝撃を受けました。
海洋汚染は地球温暖化を加速させる大きな要因であるため、改めて一人一人がゴミを減らす努力や、正しいゴミ処理をする必要があると感じました。
私たちビーチサッカー選手は、多くの人に競技を通して勇気や感動を与える使命がありますが、海を守り地球温暖化を防ぐための活動もしなくてなりません。競技だけでなく、ビーチクリーン活動などを通して環境保全に努め、多くの人に応援されるスポーツになるように引き続き頑張ります。」
アスリートの姿勢が、子どもも大人も前向きにさせる。そんな瞬間がいくつも生まれたイベントとなりました。
「ごみのない砂浜が最高のピッチ」
この言葉が象徴するように、スポーツは環境に生かされています。
拾うことはゴールではなく入口。
拾うことで気づき、学び、行動が変わる。
今回の「PLOGGING MAKUHARI PLUS+ 2025」は、スポーツの楽しさを通じて環境の大切さを実感する時間となりました。
参加者の笑顔と汗が、そのことを何より物語っています。
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